さようなら、憂鬱な木曜日

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さようなら、憂鬱な木曜日

サラリーマンの投資ログなど

サラリーマンが「死んだ魚の目」をして通勤することの何がいけないというのか?

仕事・働き方 エッセイ

先日こんな記事を読んだ。

偏見があるのも承知だが、サラリーマンにあまり良い印象がない。

朝、死にそうな顔をして電車に乗っている人
同僚と仕事関係の人の悪口を言っている人
仕事に関してマイナス発言ばかりの人などなど。

学生にありがちな、ステレオタイプなサラリーマンの印象。

この話をするときに、「死んだ魚みたいな目をして通勤電車に乗っているサラリーマンを見ると、絶対に就職したくない」というようなことを言っているのをよく見る。特に就職を控えた大学生あたりに多い。

この前、ふとこの表現を目にして、ちょっと考えたのだけど、「死んだ魚の目」をして通勤することは、いけないことなのだろうか。大学生に揶揄されるようなことなのか。

おそらく、大学生は通勤電車で「死んだ魚の目」をしているサラリーマンを見て、そのサラリーマンが1日中ずっと「死んだ魚の目」をしていると思っているのだろう。

そんなはずはないのである。

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■自分のデスクでコーヒーを飲んでから、モードを切り替えるのです

社会人になれば、オンとオフを切り替える必要が出てくる。オンモードにして仕事ができる態勢に持っていくのは、就業できる状態になる直前、どんなに早くても会社の敷地に入る前くらいでいい。私だって、自分のデスクについて、ホットコーヒーを一杯飲んでからじゃないと、モードが切り替わらない。おそらく、コーヒーが身体に染み渡る前は、目に覇気がないのだろうと思う。

そもそも、勤め人というのは、体力的にも精神的にも非常に疲れるのだ。膨大なエネルギーを消費する。だからこそ、オンとオフを切り替えて、オフモードの際はできるだけ電源消費を抑える。それこそ、通勤時なんかは死んだ魚の目でいい。

考えてみれば、朝の通勤電車で「死んだ魚の目」をしていることは、ごく自然なことじゃないか、と思う。もし、通勤電車にいるサラリーマン全員がキラキラ輝く目をしていたらどうだろう。「宗教かな?」と思うわけである。それとも、何かキメちゃってるのかな?大丈夫かな?と不安になる。

通勤というのは、基本的に一人である。一人でニコニコしている人がいたら、あなたは高確率で「やばい人だ」と思うだろう。電源OFFで死んだ眼をしているのはごく自然なことなのである。

 

■東京の満員電車問題

こうして考えを巡らせているうちにあらためて思ったのだが「東京の朝の満員電車」というのはやはり異常である。

すべては大企業や国の中枢が東京一極集中していることが問題の元凶なのだが、それにしてもひどい。何年も前から殺人的なラッシュが続いているのに、それが一向に改善されないというのは、もはや悲しみを覚えてくる。

あれほどの満員電車の中で、「生き生きとした目をしろ」という方が無理である。あの満員電車の中では、いくら電源をオフにしていても体力が無理やり削られている。通勤時の体力消耗やストレスは、就業時の生産性に影響しないはずがない。満員電車はもっと議論されていい社会問題である

冒頭の台詞を言う学生の思考の根底には「満員電車に乗りたくない」という思いもあるのだろう。確かにそれはわかる。私だって、満員電車なんか乗りたくない。死ぬほど嫌だから、ちょっと早めに出勤している。

政府もラッシュ時をずらすための「朝活」を導入したり、フレックスタイム制を導入している企業も徐々にではあるが増えてきている(フレックスタイム制の生産性には議論があるが)。今後、朝のラッシュ問題は解消の方向へ向かっていくのだろうか。

 

■まとめ

冒頭の学生がよく言う台詞は、根底に「楽をしたい」や「今の自由な生活を失いたくない」という浅はかな意識があるのではないかと思う。

そもそもひとくちにサラリーマンといったって千差万別で、画一的なサラリーマンの印象を声高にしてこちらに投げかけるのはいかがなものだろうか。学生だって「学生って馬鹿だよね」と言われたらムッとするだろう。それと同じことだ。

確かに就職すれば、時間を失い、秩序に縛られ、今までのように何も考えず自分の好きなことだけをする、ということは出来ない。しかし、それと同時に得るものだって大きい。安定的な収入はもちろんだし、企業にはたくさんの人が働いていて、凄い人もたくさんいる。そういう人たちから刺激を受けて、自らが望めば今までにない成長が出来るだろう。それと同時に、今までの自分がどれほど甘かったのか、痛いほどわかると思う。冒頭の台詞を数年後に思い返したら、恥ずかしくて顔から火が出るんじゃないか。

モラトリアムはいつまでも続かない。君が忌み嫌う「社会」というものは、思っているほど悪くない。