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村上春樹が好きな人におすすめの海外小説 「まずはこの一冊」と「個人的ベスト」

本-おすすめの海外小説

高校生の時に、村上春樹の『ノルウェイの森』を読んでから、私は村上春樹という作家の虜になりました。ちょっと気障ですかしてるけど、彼の紡ぐ物語の世界には他の作家では作り出せない独特の居心地の良さがありました。ノルウェイの森を読んでから、『羊をめぐる冒険』や『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』など読み漁り、大学1年生の頃には、短編やエッセイを含む著作を全て読み終えてしまいました。

それからも、好きな彼の著作は繰り返して読んでいましたが、そのうちに村上春樹みたいに面白い作家は居ないかな、と探し始めました。村上春樹のルーツはアメリカ文学にあります。私はまず村上春樹に似ていると言われているブローティガンとヴォネガットを読み始めました。村上春樹が風の歌を聴けでデビューした時に、書評で「ヴォネガットとブローティガンの影響を受けている」と評されていたからです。

個人的にはヴォネガットとの出会いは衝撃的でした。その後の人生を大きく左右するほど、私にとって重要な作家となりました。

前口上が長くなりました。私の思い出話なんてどうでもいいのです。ここでは、村上春樹が好きな人に、春樹自身が影響を受けた作家を中心にオススメの海外作家を紹介したいと思います。村上春樹は読んだことがなくても、海外文学に興味のある方には、とても読みやすい作家ばかりですのでオススメです。

 

リチャード・ブローティガン

アメリカの作家(1935年-1985年)。
もろくてさわると崩れてしまいそうな繊細な文体は、まるで女性のようです。彼の魅力は物語性よりも、詩的なイメージであり、想像力が豊かすぎる比喩は、読者を別世界に連れて行ってくれます。
ブローティガンは村上春樹がもっとも影響を受けた作家の一人です。特に、文体の面で強い影響を受けているように感じます。

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カート・ヴォネガット

アメリカの作家(1922年-2007年)。
日本の書店へ行くと、ヴォネガットはハヤカワSF文庫のコーナーに置いてあります。SF作家かな、と思って読んでみると、確かにテーマはSFっぽいのですが、書いてあることは人生のことです。私たちはどのように生きていけば良いのか。ヴォネガットは、「人のやさしさ」を教えてくれます。
つらいことがあっても「そういうことだ」とやり過ごす。悲観的な楽観論者と言われました。
ヴォネガットを読むと、すぐに村上春樹が強い影響を受けていることがわかります。ブローティガンとともに、もっとも影響を受けた作家の一人です。温かくも乾いた文体は、ヴォネガットそのものです。村上春樹だけでなく、ヴォネガットから影響を受けた日本人作家は多くいます。

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ポール・オースター

アメリカの作家(1947年-)。
正統派なのに、少し不思議な読後感がある。とてもスタイリッシュで現代的な世界観。訳者の柴田元幸氏も魅力的で、村上春樹もオースターのファンであることを公言しています。

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チャールズ・ブコウスキー

アメリカの作家(1922年ー1994年)。
この作家は前述の三人とはまったく違います。破天荒、酒、女、ドラッグ。アウトローな世界に引きこまれます。汚い言葉なのに詩的で美しい文章が包み込んでいます。ヴォネガットとは別の意味で生き方を提示してくれる作家です。

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レイモンド・カーヴァー

アメリカの作家(1938年-1988年)。
短編小説を得意とした作家です。ほぼ全作品を村上春樹が翻訳し、日本で知られるようになりました。
私は最初にカーヴァーを読んだ時、あまり面白さがわかりませんでした。カーヴァーは生涯を通して貧しい生活を送っていたため、その周辺の生活のことをテーマにして小説を書いていました。私にはそれが少し退屈に思えたのです。しかし、時間を置いてもう一度手にとって見ると、それまでとはまったく違った感情を抱きました。無機質でありきたりの話なのに、それは物語としての完成度が非常に高く、読めば読むほどその面白さが滲み出てくるようでした。それから何度も繰り返し読みました。読むたびに、どんどんカーヴァーを好きになっていきました。村上春樹の訳の良さもあるのかもしれません。本国でヘミング・ウェイと並び称される実力がわかります。

※追記 晩年においては作家として成功し、ベンツも買えるほど裕福だったとの説があるとコメント欄に寄せていただきました。

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ジャン=フィリップ・トゥーサン

フランスの作家(1957年-)。
ここまでずっとアメリカの現代作家を紹介して来ましたが、トゥーサンはフランスの現代作家です。
トゥーサンは日常をここまで面白く書けるのか、というくらいセンスに溢れる作家です。例えば、代表作である『浴室』は、主人公がお湯の入っていないバスタブ閉じこもってしまい、そこから出たり入ったりするだけで物語は終わってしまいます。しかし、それが最高に面白いのです。
一度読みだすと止まらない作家です。

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J・D・サリンジャー

アメリカの作家(1919年-2010年)。
『ライ麦畑でつかまえて(キャッチャー・イン・ザ・ライ)』があまりにも有名。全世界で6000万部が発行され、若者のバイブルとなりました。社会に対するやりきれなさをみずみずしい感性で描いたこの作品は、若者の強い共感を呼ぶとともに、強すぎる影響から発売禁止処分になることもありました。
46歳で隠遁してからその後は公の舞台に姿を表すことはなく、作品もまったく発表されませんでした。謎の多い作家です。
最近、といっても、もう10年も前になりますが、村上春樹が『キャッチャー・イン・ザ・ライ』として「現代版ライ麦畑を捕まえて」を出版し、話題になりました。

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レイモンド・チャンドラー

アメリカの作家(1888年-1959年)。
村上春樹作品の主人公がよく読んでいる描写がある作家。春樹作品の主人公はなんとなくチャンドラー作品の主人公(フィリップ・マーロウ)に憧れているような印象を受けまず。
ハードボイルド小説の先駆け存在となりました。

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トルーマン・カポーティ

アメリカの作家(1924年-1984年)。
オードリー・ヘップバーン主演で有名な映画『ティファニーで朝食を』の原作者。
『冷血』はノンフィクション小説として、ある殺人事件を綿密な取材のもとに描かれた大作です。

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