さようなら、憂鬱な木曜日

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サラリーマンの投資ログなど

世界の著名な経済学者4人の消費税増税に対する見解まとめ/「税率引き上げは延期するべきか?」

政治経済・投資 政治経済・投資-消費税増税

平成29年4月に8%から10%への増税が決まっている消費税について、その税率引き上げの是非を問う議論が熱気を帯びてきています。

もともと、10%への引き上げは平成27年10月に実施される予定でした。しかし、景気判断をして勘案した結果、1年半先送りされて、現在の平成29年4月の引き上げ実施予定となっています。

安倍総理は10%への引き上げについて、「リーマンショック級の事態が起こらないかぎり」予定通り実施する、とテレビ番組等で発言していました。
しかしながら、ここ最近の安倍総理の言動を見ると、首相官邸で行われる「国際金融経済分析会合」に日本の消費税増税に反対の意見を持った著名な経済学者を招くなど、“引き上げ時期先送り”という選択肢も、少しずつ芽が出てきたのかな、という印象を持ちます。

ここでは、前述した「国際金融経済分析会合」に招かれた国際的な経済学者を中心に、彼らが29年4月の消費税引き上げに対して是か非か、どのように考えているのか、核心的な発言をまとめてみました。

 

ジョセフ・スティグリッツ氏 反対

「現在のタイミングでは消費税を引き上げる時期ではない」
(出典:スティグリッツ氏「消費増税すべきでない」 国際経済分析会合 :日本経済新聞

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■プロフィール
コロンビア大学教授。2001年ノーベル経済学賞受賞。世界金融危機(リーマン・ショック)を予言した数少ない経済学者の一人。
主な著書:
スティグリッツ入門経済学
スティグリッツ教授の経済教室―グローバル経済のトピックスを読み解く

 

ポール・クルーグマン氏 反対

「消費増税はしないがほういい。金融政策を強化するための財政出動が必要だ」
(出典:「クルーグマン教授、消費税増税の先送りを提言」 News i - TBSの動画ニュースサイト

「すでに消費増税という「自己破壊的な政策」を実行に移したことで、日本経済は勢いを失い始めています。このままいけば、最悪の場合、日本がデフレ時代に逆戻りするかもしれない。そんな悪夢のシナリオが現実となる可能性が出てきました。」
(出典:ノーベル賞経済学者クルーグマン 「日本経済は消費税10%で完全に終わります」 | 経済の死角 | 現代ビジネス

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■プロフィール
ニューヨーク市立大学教授。2008年ノーベル経済学賞受賞。新しい貿易理論を提唱し、脚光を浴びる。オバマ政権に対する辛辣な意見が多い。安倍政権のブレーンはクルーグマン信者が多いと言われている。
主な著書:
さっさと不況を終わらせろ
クルーグマン教授の経済入門

 

トマ・ピケティ氏 反対

「消費税増税は日本の成長にあまり良い結果を生んでいない」
「この方向で良いのか確信できない」
(出典:日本の消費税への問題点指摘、あのピケティ氏も 政府は将来の税体系抜本改革に腐心- SankeiBiz(サンケイビズ)

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■プロフィール
パリ経済学校教授。著書『21世紀の資本』が大ヒット。資本家への富の集中、不公平な分配から起こる不平等について書いた。アベノミクスに対する言及も多く、富裕層への課税強化、若年層への優遇措置を提唱している。
主な著書:
21世紀の資本
トマ・ピケティの新・資本論

 

デール・ジョルゲンソン氏 必要(時期については明言せず)

「投資から消費に負担をシフトさせるべきだ。消費に対する税を上げなければならない」
(出典:時事通信ニュース:消費税増税は「必要」=経済分析会合で−米ハーバード大教授

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■プロフィール
ハーバード大学教授。計量経済学・統計学・数学に関して、経済理論の向上を図るために設立された国際的学会である“計量経済学会”の会長、アメリカ経済学会会長を歴任。統計学を専門として活躍している。

 

★おまけ

竹中平蔵氏 反対

「引き上げを行わなければアベノミクスは成功する」
「消費税を10%にしなければ軽減税率(の導入)はない。この際、引き上げを『しない』としちゃえばいい」
(出典:竹中平蔵氏「消費税引き上げなければアベノミクスは成功」…菅官房長官に近い若手議員の勉強会で - 産経ニュース

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■プロフィール
元経済財政政策担当大臣・金融担当大臣。小泉政権時における経済政策のキーマンとして活躍し、郵政民営化にも深く関わる。「格差をなくすこと」よりも、「貧困を救済すること」に着眼した主張。安倍政権においては、国家戦略特区の特区諮問会議メンバーとして活動。現在は慶応義塾大学教授、パソナグループ取締役会長など。
主な著書:
経済ってそういうことだったのか会議
400年の流れが2時間でざっとつかめる 教養としての日本経済史

 

まとめ

以下が経済学者たちの見解の一覧です。

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ジョルゲンソン氏が消費税は増税が必要、との見解を示していますが、引き上げ時期について「29年4月に引き上げるべき」と主張している経済学者は私の観測範囲では一人もいません。

ある経済番組では、コメンテーターが「安倍総理は「国際金融経済分析会合」で“消費税増税反対”の意見を持つ学者を招き、マスコミを通じて消費税増税時期先延ばしのコンセンサスを取ろうとしているのではないか」という指摘をしていました。そもそも「国際金融経済分析会合」は伊勢志摩サミットに向けての勉強会だったはずなのに、マスコミに公開で実施するのは不可解だ、とのことです。
「消費税増税先延ばし」を手札にして、衆議院・参議院ダブル選挙で是非を問うのではないか、との声も上がってきています。

消費税を8%に引き上げてアベノミクスの成長曲線が乱れてしまった安倍総理としては、引き上げに関する判断は、政権を揺るがす決定事項として慎重に行いたいところでしょう。

 

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