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「東京の満員電車問題」を解消する小池百合子新都知事の2階建て車両構想

ニュース ニュース-小池都知事の公約

7月31日に行われた東京都知事選挙は、小池百合子氏の圧勝で終わった。与党が擁立した増田寛也氏、野党連立推薦の鳥越俊太郎氏を全く寄せ付けない、圧倒的な勝利だった。

私は選挙特番を見ながら、小池さんがこれから築く都政に期待していた。なかなかの難題を抱える都政だが、ひとつずつしっかりと問題をクリアしていってほしい。

さて、その小池都知事だが、公約の時に、こんなことを掲げていた。

「満員電車をゼロへ。時差出勤、2階建通勤電車の導入促進。」

何十もある公約のうちのひとつだが、TV演説などでも、「満員電車ゼロ」というセリフは、何度もしっかりと言っていた。

私はこれが嬉しかった。東京の満員電車問題というのは、ずっと前からもっと議論されるべき問題だと強く思っていた。

実現可能性については疑問であるが、大きな声でこの問題を取り上げてくれるだけでも価値があると思っている。

「満員電車は嫌だけど、どうやって解消するんだ?」というのが、まず思い浮かぶ一般的な疑問であると思う。ここでは、小池さんがどのようにして満員電車を解決しようとしているのかを見てみたい。

小池都知事の満員電車問題解決の根幹にあるのは、自身が推薦文を書いた阿部等著の『満員電車がなくなる日』であると思われる。ここでは、本著作における具体的施策を中心に解説してみたいと思う。

 

二階建て通勤電車の導入

小池都知事は「二階建て通勤電車の導入促進」を主張している。

これは、単純に二階建てにして乗るスペースが2倍になれば、輸送量も2倍。乗車率も2分の1となるわけだ。簡単な話だ。

しかしながら、これはそんな簡単な話じゃない。

小池氏が二階建て通勤電車の導入を主張したとき、一部の電車に詳しい人たちからは失笑が漏れたそうだ。

快速アクティー(215系)の失敗を知らないのか?

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(JR東日本215系電車)

JR東日本は今から20年以上前に、やはり通勤客の大量輸送のために、二階建てのアクティーという快速を平日日中に運用し始めた。運用当初は好評だったものの、二階建てのため乗降車に時間がかかり、遅延が目立ったようだ。その後、運用は停止となり、電車ファンの間では「失敗」と位置付けられているようである。

確かに、二階建て車両を今のホームで運用すれば、乗降車に時間がかかる。通勤電車だから遅延はご法度だ。

しかし、小池氏もとい阿部氏の提案は、「ホームも二階建てにする」ということだ。

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(引用:http://www.lrt.co.jp/18man-in/%92%98%8f%91%83G%83b%83Z%83%93%83X10.pdf

現在の二階建て車両は先頭と後方の両端は1階建てのままであり、床面積は1階建ての1.4倍程度であるとのこと。これを完全二階建てにすれば、床面積は二倍、扉も二倍であり、これで、乗降車の問題は解決する。

しかし、これから主要駅に二階を増設するというのは、もし実現するとしてもかなり先になりそうだが、発想としては面白い。実験的に導入してみる価値はある。

 

時差通勤の促進

小池氏は「二階建て車両」とともに「時差通勤」というキーワードも強く主張してきた。

これは、かなり前から言われている「フレックスタイム制度」の導入を促進するということだろう。

「フレックスタイム制度」については、少し前に盛り上がりを見せたが、現在ではやや下火になっている印象を受ける。

下記のグラフを見ると、6時から徐々に増え始め、9時にピークは終息する。もっと言うと、6時半~8時半に完全集中している。多くの会社が9時始業なので、これは当然の結果といえる。

下図 居住地域別 正規職員・平日の通勤時間帯(男女計)

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(引用:首都圏の通勤混雑の2つの要因

小池氏がどのようにして時差通勤の導入促進を進めていくのか、具体的なことはまだわからないが、少なくとも自治体主導で積極的に導入していくことがもっとも現実的な路線だろう。

前述の阿部等氏は、時間帯別の運賃変動を提案している。つまり、ピーク時は運賃が高く、ピークをずらせば運賃が低くなる。

経費削減を徹底している企業などは、こういった制度改革に合わせて、ピーク時の通勤は避けるようになるかもしれない。一考の余地のある提案だと思っている。

(でもこれは、JRや都内各鉄道会社と一緒になって取り組まなければいけない問題だけど)

 

ドアが閉まると同時に発車

また、阿部氏はこの記事のインタビューなどにおいて、細かい施策を積み重ねることによって、輸送効率を1.5倍以上にまで出来ると語っている。

例えば、

  • 青信号と同時に発車…現在は青信号に変わってから約25秒後に発車している
  • ドアが閉まると同時に発車…現在は目視での確認をした後に発車している
  • 選択停車ダイヤ…渋谷や大手町などのターミナルにも止まらないダイヤを設置
  • 列車の加速とブレーキ性能の向上

などである。

阿部氏としては、「2階建て車両」の方が絵的には派手で注目されがちだが、こういった施策を積み重ねることの方が、費用対効果は高いと言う。

 

東京のトップが問題意識を持ってくれることが大事

「二階建て車両」と「時差通勤」の導入促進。どちらもすぐに実現、というわけにはいかないだろう。私自身、こうやってさらっと検証してみても、「ちょっと無理があるんじゃないかな」と感じている。

しかし、個人的には、「東京のトップが満員電車問題をしっかりと認識して、問題意識をもってくれている」というだけでも、非常に大きなことだと思っている。

小池氏は選挙演説の中でこう語っている。

さらにゼロの括りで言いますと、満員電車もゼロにしたいと思います。東京の満員電車は、みなさん当たり前だと思っていますけれども、しかしこの満員電車は、時差通勤であるとか、二階建ての電車にするとか、もっと知恵をしぼるべきであって、これで仕方ないと思うのは正しくないと思います

(引用:「残業ゼロ、満員電車ゼロを目指す」小池百合子氏が掲げる“東京大改革宣言” - ログミー

本当にこの通りだと思う。「仕方ない」ではなくて、もっと問題を解決しようと、色んな人が動くべきだと思う。

満員電車を歓迎する人なんて、痴漢以外いない。毎日の通勤が楽になるのなら、日々のストレスは軽減され、もっと豊かな暮らしになる。

毎日をストレスなく実りある生活へ。そんな生活を実現してくれる都知事こそ、誰もが求める都知事ではないだろうか。私は小池都知事に期待している。

 

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