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サラリーマンの投資ログなど

経済初学者が3分でわかる長期金利のマイナス突入とその意味について

3分でわかる政治経済と時事ニュース 3分でわかる政治経済と時事ニュース-長期金利のマイナス突入

年明けから不安定な情勢が続くマーケットですが、9日に日本の長期金利がマイナスに突入し、大きなニュースとなりました。長期金利がマイナスになったのは、史上初とのことです。

先日、マーケットをサプライズさせた日銀のマイナス金利導入がありましたが、日銀のマイナス金利と長期金利のマイナス金利突入は、ちょっと意味合いが違います。長期金利のマイナス突入は、マーケットが決めた数字だからです。

さて、この長期金利のマイナス金利について、さらっと解説してみたいと思います。

長期金利とは?

長期金利とは、10年物国債の平均利回りのことです。国債というのは、国の借金ですね。つまり、国債を買うということは、国にお金を貸し出しているわけです。

例えば、年利1%の国債を100万円買うとします。10年物なので、10年後には110万円になって返って来ます(正確には、毎年利払いがあります)。この年利1%というのが、長期金利です。

 

長期金利がマイナスになるとはどういうことか?

さて、それでは、なぜ長期金利はマイナスになったのでしょうか。

上記の例で言えば、年利が1%だとして、100万円の国債を買えば、10年後は110万円になるわけです。

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それでは、その国債を110万円で買ったとしたら、どうなるでしょう。

10年後に110万円になって返ってくる国債を、110万円で買いました。そのままそっくり返ってくるだけです。これは、年利0%です。

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それでは、上記の国債を120万円で買ったとしたら、どうなるでしょう。

10年後に110万円になって返ってくる国債を120万円で買いました。年利はマイナス1%弱です。この状態が、長期金利がマイナスになっている状態です。

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ご注意頂きたいのが、「100万円の国債に1%の利子がつく」ということは変わらないわけです。だから、10年後の償還時には110万円になるわけです。しかし、今はこの「100万円の国債」の価格が騰がってしまっているわけです。だから、実質的に金利も下がってしまうのです。

 

なぜ長期金利がマイナスになったのか?

110万円のものをわざわざ120万円で買う人なんているのか?と思うかもしれません。それが、いるのです。

国債というのは、株式と同じように債券市場というマーケットで公開売買がされています。したがって、買いたい人がたくさんいれば価格は上昇するし、売りたい人がたくさんいれば価格は下落します。

今、日本の国債は、安全資産として非常に人気があります。この背景には、中国市場の混乱、原油安、欧州金融危機、米国景気の減退傾向など、いくつものリスク要因が重なっていて、金融機関や投資家の間で、リスクを回避しようという心理が働いているからです。株を持っていると下落するかもしれない。デリバティブ商品なんてもっと怖くて持てない。それならば、ある程度安定性が見込める国債を買おう、ということになるわけです。安全資産とはそういう意味です。

円高になっている要因も同じような理由からです。円は安全通貨と言われており、世界経済が不安定になると、円に資金が集まる傾向にあります。2/10現在では114円台まで円高が急激に進んでいます。円高の影響で日経平均も値が崩れていますね。

どこまで下がるかわからない株や金融商品から、安定した国債へ資金が流れているのです。

 

国債を買っているのは誰か?

国債の購入者として思いつくのは、まず金融機関です。金融機関は、前日の日銀のマイナス金利導入で、日銀に預けていても資産が目減りしてしまうので、年利の確保ということで資金の預け入れ先を国債に向けたのかもしれません。金融機関の買いが大きくなったため、長期金利がマイナスになったという見方もあります。

それから、保険会社も多くの国債を買っています。彼らは、保有資産を安全に殖やしていくために、国債を買っています。年金運用会社も国債の購入者として有名ですね。

そして、日本銀行です。日銀は国債をばんばん買います。質的・量的緩和というのは、国債の買い入れ量や範囲を拡大して、市中にお金を流通させようという景気刺激策です。

 

長期金利がマイナスになるとどうなるのか?

それでは長期金利がマイナスになるとどうなるのでしょう。

多くの金融機関では、国債の長期金利を住宅ローンの指標としています。したがって、住宅ローンが下がる可能性があります。すでに、日銀のマイナス金利導入で、住宅ローンの金利引下げは広がっているようです。企業向けの融資における金利も下がって、投資や消費の意欲喚起も可能性としては考えられます。

悪い影響としては、我々の預けているお金の預金金利が下がる可能性があります(今でもないに等しいですが…)。それから、国債を買って運用している金融機関や保険会社の業績が悪くなります。年金運用会社のパフォーマンスも悪くなりますね。

 

先の見えない世界経済、不透明感が払拭されるのはいつか?

昨年のギリシャ危機を皮切りに、中国市場の崩壊、原油の暴落、米国経済の減退傾向、そしてここにきて、欧州の金融機関が危ないという憶測まで流れ始めました(アングル:欧州銀行株、金融危機開始時上回る猛烈な売り | Reuters)。

次から次へと出てくるリスク要因を市場は飲み込めないままマーケットは力を失い、各国の政府や中央銀行の対策も、一時的な効果だけでうなる大火にじょうろで水をかけているような状態に思えます。

私が抱いているこのような感情が世界の投資家心理として蔓延し、世界同時株安が起こっているのでしょう。このムードはいつまで続くのでしょうか。

とりあえず、直近の注目は、アメリカの利上げペースがどのように修正されるか、でしょうか。現在の世界情勢を鑑み、イエレン議長はどのような方向性を打ち出すのでしょうか。

 

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