さようなら、憂鬱な木曜日

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悪質すぎるプレーは犯罪行為ではないのか?|日大アメフト部の殺人タックルが許せない

(30.5.15 追記)

先日行われた日大と関学大のアメリカンフットボールの試合中に起こった、悪質なプレーが大きな波紋を呼んでいる。

その悪質プレーとは、「殺人タックル」である。

日大の選手が、無防備な関学大の選手に背後から思いっきりタックルをしたのだ。

映像を見てもらえれば、このプレーの悪質さが理解できると思う。

https://i.imgur.com//8vAfy0a.gif

(画面右端)

 

タックルをされた選手は、クオーターバックと言われる、攻撃の起点になる司令塔のような役割のポジションの選手である。

パスを出し終わり、無防備な関学大の選手に、日大の選手が背後から近寄り、思いっきりタックルをしている。

関学大の選手は受け身も取れずに、崩れ落ちた。

 

 

このプレーの問題点

このプレーがいかにひどいのか?私はアメフトに詳しくないが、はっきり言って素人でもこのプレーのひどさがわかる。

まず、この日大の選手は故意である可能性が高い

関学大のクオーターバックがパスを投げる姿は、タックルをした日大の選手の目の前にあり、日大の選手は「パスを出したことを認識」していたはずだ。

パスを出し終わった選手にタックルをする必要などあるのか?いや、ない。

パスを出し、脱力し、その後の展開を考えているクオーターバックに対して、日大の選手は数メートルも全速で走り、そしてその勢いのままタックルをした。

これを故意と言わずにどう見ればいいのか?

 

そして、もう一つの問題点は、このプレーの危険性である。

背後から思いっきりタックルされた選手は、首の骨や背骨に大きな衝撃が加わっていると思われる。

首の骨や背骨は身体を構成するうえで大変重要なパーツであり、この部分が損傷すると最悪の場合、脳からの運動伝達が行われなくなり、つまり寝たきりや下半身不随になったりする。

これがまだ、「タックルが来るかもしれない」という状況の中で、予測ができ、受け身や防御を取れたりすればいいのだが、今回の場合は、「タックルが来るべきではない場面」でタックルを受けており、完全無防備であるため、その危険性がスポーツの範疇を超えている。

非常に、非常に危険なプレーなのである。

 

 

日大アメフト部のあきれた言い訳

このプレーはすでに界隈では大きく問題視されており、関東学生アメフト連盟からはこのプレーに対して委員会を設置し、調査したうえで、処分を決定する旨の声明が発表されている。

①当該選手の1回目の行為は、その後の検証の結果、試合中に審判クルーが下した「アンネセサリーラフネス(不必要な乱暴行為)」を超えるものである。公式規則第9篇第6章の「ひどいパーソナルファウル」に記載されている、競技団体による追加的な制裁が必要と判断し、競技団体である弊連盟として、追加的な処分の内容が確定するまでは、当該選手の対外試合の出場を禁止する。
②日本大学の指導者は、スポーツマンシップに則り、公式規則を遵守し、重要な規律をプレーヤーに継続して教えねばならないとして、厳重注意とする。
③一連の反則行為につき、調査・報告を行う為に規律委員会を理事会内に設置する。

日本大学の選手による試合中の重大な反則行為について|アメフト連盟

 

日大アメフト部からも、一応の声明は発表されてはいるが・・・

 5月6日に行われた本学と関西学院大学の定期戦において,本学選手による反則行為により大きな混乱を招き,関西学院大学の選手・関係者の皆さま,関東学生アメリカンフットボール連盟,また国内外のアメリカンフットボールファンの方々に多大な御迷惑と御心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
 今回の事態を厳粛に受け止め,今後はこのようなことがないよう,これまで以上に学生と真摯に向き合い指導を徹底してまいります。このたびのこと,重ねてお詫び申し上げます。

本学選手により試合中の重大な反則行為について|日大アメフト部

 なんというか、「ご迷惑をおかけしました」というばかりで、相手の選手に対する何かが圧倒的に欠けているような印象を受ける。

 

そして、もうひとつ、目を疑ったのは、日大アメフト部のfacebookに投稿されたメッセージである。

これは、運営側から、つまり日大アメフト部の関係者が投稿したものである。

まるで「1億人総評論家時代」或いは「1億総ジャーナリスト時代」とでも言えば良いんですかね。
パソコンやスマホを前にすると、急に偉くなったって錯覚でもするんでしょうか?

今回のラフプレーについて、それこそどんな結末を望んでいるんでしょうか?
否、結論が出たら書くネタがなくなるから困るんじゃないんですかね?

監督、コーチ、当該選手の誰か、あるいは全員を生贄に差し出せとでも言いたいんでしょうかね?

騒いでる人を見てると、どんな結論が出ようが、自分が持ってる結論以外は認めない、今の与野党の論戦と同じような感じしかしませんが。

例えば12日に日大と関大が試合します。
あのプレーがあった後にせよ、それでも双方が納得して試合するわけなんだから、どのような指導体制で臨もうが当事者以外の人が「監督やコーチを外ずせ」「今後のオープン戦全戦辞退しろ」なんていう筋合いのものじゃない。
見たくなければ見なきゃ良いだけでしょう。

最終的に当該チーム、連盟で話し合って結論を出すとは思いますが、その結論が気に食わなければ、FBではなく、連盟に投書でもしたら良いんじゃないんですかね?

「こんな事を起こしたら、日本のフットボールがダメになる」という意見もあったように思いますが、いつまでもこの問題に拘泥して、沈静化を妨げるような非建設的な投稿を続けることこそ、フットボールを廃らせるんじゃないんですか?

我々が話し合うべきは、起こった事を検証した上で、まずは再発防止、危険なプレーについての基準作りと厳罰化、ルール改定などじゃないんですか?

まるで「1億人総評論家時代」或いは「1億総ジャーナリスト時代」とでも言えば良いんで... - 日に日に新たに~日本大学フェニックス | Facebook

 

この一連の批判に対する、あまりにも不誠実なこのコメント。

公式のメッセージではないにしても、日大アメフト部の関係者の一部がこういう感情を抱いているということに驚きを隠せない。

 

日大のアメフト部は、所属する選手が、ある一人の若者の人生を台無しにしてしまう可能性のある、それほど悪質なプレーをしたという自覚はあるのか?

 

 

日大アメフト部の悪質プレーは監督の指示か?

そして、このプレーの情報を調べているうちに、ひとつの疑問が浮かんだ。

「もしかして、このプレーは監督の指示ではないのか?」

その考えに行きついた理由として、日大アメフト部監督内田氏のこのコメントがある。

「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」

関学大・鳥内監督「話にならん」日大に雪辱も不満 - スポーツ : 日刊スポーツ

監督が、監督の指示で厳しいプレッシャーをかけている、と自らコメントしている。

調べてみると、日大のアメフト部は、このプレーだけではなく、この試合だけでも危険なプレーを何度か行っているようだった。

もし、監督の指示だとしたら、とんでもないことである。

指導者として、人間として、終わっている。

 

 

悪質すぎるプレーは犯罪行為ではないのか?

私は、このプレーをめぐる一連の流れを追っていて、「これほどのまでに悪質なプレーを、単なるスポーツ上の“反則行為”で終わらせていいのか?」という思いに至っている。

つまり、刑法上の「傷害罪」に当たるのではないか、ということである。

 

追記 法律上の観点から今回のタックルプレーについて調べてみました

日大アメフト部の悪質タックルは法律的にどういう問題があるのか調べてみた

 

傷害罪は、人の身体を害する傷害行為を罰するものであり、故意であるかどうか、が重要になる。

プロスポーツにおいて、相手との接触などによるケガはつきものであるが、それは「故意」ではないことを前提としている。

本気で実力を出し合った結果、やむを得ず、相手をケガさせてしまった、ということである。

はっきり言って、今回のプレーは、どこからどう見ても故意に見えてしまうようなプレーであり、日大監督のコメントからも、「組織的に」危険なプレーを推奨しているような感を受ける。

そんなチームや指導者、選手が、スポーツの場にのさばってていいのだろうか?

単なる反則行為ですませていいのか?

私は、選手自体の出場停止処分や、チームの出場停止処分なんて当たり前だと思っている。数年間の謹慎処分だって、仕方ないくらいのプレーであると認識している。

ただ、それ以上に、「傷害行為」という観点からも、もう少し語られてもいいのではないだろうか、と思うのだ。

このプレーは、それほどにスポーツの範疇を超えた、あまりに危険すぎるプレーだということだ。

 

ちなみに、さらっと調べてみたところ、やはりスポーツ中であっても、社会的に相当でないと判断された場合は、罪に問われるという弁護士の見解もある。

社会的に相当でないとされたときにはたとえスポーツ中であったとしても当該暴行や傷害についての刑事上、民事上の責任を負うことになります。

御器谷法律事務所ホームページ・スポーツ事故

 

 

タックルを受けた関学大の選手は、右膝軟骨損傷で全治3週間と診断されており、足にしびれが出ている状態だという。今後、精密検査を受けるそうだ。

どうか、今後のスポーツ、生活に支障がないように願うばかりだ。

 

追記 30.5.15 法政大、立教大、東大が日大との試合を中止

この悪質なタックルの件が大きく報道されています。

その余波を受けてか、まず法政大学が予定していた日大との試合の中止を申し入れ、さらに立教大、東大が日大との試合の中止を発表しました。

日大悪質タックル問題 余波止まらず 法大戦に加え、6月の東大、立教大戦も中止

日大アメフト部が今回のプレーで負う代償は、まだまだこれくらいでは足りないでしょう。 

 

追記 30.5.15 日大広報「監督の指示ではない。故意ではない」

まったく呆れたというか…

メディアが日大アメフト部の件で取材をしている中で、日大広報がこんなことを言っているようです。

「当然ですけれども、監督やコーチがああいったプレーを指示した事実はありませんし、それはありえません」

「あくまでプレーは瞬間的なものですので、こちらとしては、今回の件は偶発的なアクシデントだったと認識しております」

全文表示 | アメフト「危険タックル」はチームの指示か 日大は否定も現役選手は「違和感」 : J-CASTニュース

はあ?と言いたいほど、間の抜けた回答です。

あのプレーを見て、「偶発的なアクシデント」とどの口が言うのでしょう?

日大がこういう姿勢でいるならば、世間の批判はさらに高まるばかりでしょう。

当該選手の退部、監督の解任だけではなく、日大アメフト部の解散、という声も高まっています。

個人的には、もし監督の指示があったり、故意であったのならば、それをしっかりと認めて、心から謝罪してほしいと思います。

まずはそこからです。それがすべての始まりです。

 

 

追記 30.5.16 被害者の父親、告訴も検討

メディアによる報道で、被害者の父親が警察署に相談していることが明らかになりました。

関学QBの父親は警察署に相談したことを明かし「日大が指導方針を改めない場合、告訴も検討せざるを得ない」とした。

小倉智昭氏、アメフト日大の“悪質プレー”に「泥を塗るような試合になった」 : スポーツ報知

実際に告訴され、刑事事件になれば傷害罪の適用もあり得る話です。

報道を見ていて思うのは、日大側の対応があまりにも不誠実である、ということです。未だに姿を現さない監督は、いったいいつまで逃げるつもりなんでしょうか。

被害者の父親の憤る気持ちもわかりますね。

 

 

 

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