さようなら、憂鬱な木曜日

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甲子園で負けた日大三高の選手は、本当に「握手拒否」をしたのか?

春のセンバツ高校野球が始まっている。

高校野球が特別好きなわけではないが、それでも甲子園はやはり注目する。大阪桐蔭、東海大相模、智辯和歌山など、毎年のように名前を見る強豪校の結果は気にしている。

さて、そんな春のセンバツで、ある球児たちの行為が問題になっている。

それは、「日大三高の握手拒否」である。

 

大敗した腹いせに握手を拒否した?

高校野球では、試合終了後にグラウンドで両校の選手が向かい合わせになり、球審の合図とともに、お互いに一礼をする。この時、お互いの選手同士で健闘を称えあい、握手をすることが多い。スポーツニュースなどでもよく流れるシーンなので、目にしたことがある方も多いだろう。

そんな中、2回戦の三重高校と対戦した東京代表の日大三高が、0-8で敗退した後のあいさつで、三重高校の選手が手を差し伸べてしようとした握手を拒否した、というのだ。

実際の動画を見てほしい。

確かに、動画では日大三高が握手を拒否しているように見える。三重高校から差し伸べられた手は、行き先を失い、悲しそうに戻されている。

 

SNS上でも批判は広まっている

この握手拒否に対して、SNS上では主に日大三高を批判する声が多く上がっている。

 

「非常に恥ずべき行為」と一瞬思ったが…

私はこの映像を見た瞬間、「非常に恥ずべき行為」と思った。スポーツマンシップ云々以前に、一人の人として、地域を代表する代表校として、あまりに恥ずかしい行為だ。

日大三高は甲子園常連の強豪校である。多くのプロ野球選手も輩出してきた。対して三重高校は、常連校ではあるものの、日大三高に比べるとやや落ちる。大方の予想では勝ち上がるのは日大三高であっただろう。

そんな対戦カードで、日大三高は0-8という大敗を喫した。この握手拒否は、その敗戦に不貞腐れた、ともとられかねない行為である。

お互いに極限まで努力をして、その成果を最高の舞台でぶつけあった。勝敗はその結果であり、ここまで勝ち上がってきたお互いを称えあい、想いを託し、託されるシーンが試合後の握手である。

負けた腹いせに「握手拒否」なんてありえない。指導者はいったい何をしているんだ。

 

…一瞬、そう思った。

 

しかし、動画をよく見返してみると、あることに気が付いた。

握手をしようと両校が歩み寄った瞬間、中央に立つ球審が何かを言って、それに呼応するかのように日大三高の選手は握手をやめたのである。

もう一度動画を見てみてほしい。

審判が何かを言って、選手たちは審判の方を向き、何か指示に従うようにベンチに戻っていくのである。

これが何を意味しているのか。

私は、「審判が握手を自粛するように指示した」のではないか、と推測している。

 

握手拒否ではなく、高野連の意向?

この推測を根拠づけるのに、ひとつのツイートを引用したい。

このツイートを基に、私自身少し調べてみたところ、高校野球連盟は平成29年に各出場校に伝えた「重点指導事項」において、「礼に始まり礼に終わる」と題して、試合前と試合後の礼の意味を説き、礼を重んじるように、という内容の通達を出してる。

この指導事項が直接的に「握手拒否」につながるとは言わないが、握手という行為が「球審の号令によってなされる一礼の意味を薄めてしまうものである」と高野連が認識しているとすれば、球審が一礼後の握手を自粛するように促すのも理解できる。

さらに、同じく高野連が発している「周知徹底事項」の中では、「日程、時間に余裕がある場合でもスピーディーな試合進行の励行」を掲げている。

握手がそんなに時間を取るものとは思えないが、スピーディな試合進行の一環として握手自粛は十分に考えられる。

 

他の試合でも同様のシーンが見られる 

さらに、私は今回のセンバツにおける他の試合の試合後の挨拶も検証してみた。1回戦の静岡対駒大苫小牧の試合だ。

この試合後の挨拶のおいても、一礼後の握手はされていない。一礼後、選手が互いに近づこうとすると、球審が「戻りなさい」というかのように手をベンチ方向へ向け、それに呼応して選手はベンチに戻っていった。

この動画を見ると、やはり試合後の握手をしないのは、球審の指示によるもの、ひいては高野連の試合進行の考え方によるもの、と解釈できる。

 

結論 球審が自粛を促したのではないか?

以上の事実を踏まえて、私は日大三高の選手が「握手を拒否したわけではない」と結論付けた。

握手を拒否したのではなく、球審の指示に従って握手を自粛した、というのが正しいと思っている。

この件について、ツイッターなどでは「握手を拒否したマナーの悪い日大三高」として認識されてしまっている状況も見受けられる。

もしこの推測が正しいとするならば、高野連は試合後の握手について、日大三高の疑惑を晴らすためにも、「球審が自粛を促している」ことを発表してもらいたい。

素直に指示に従っただけだとすれば、球児たちがあまりにも不憫だ。