よく休日に家の周りをジョギングしている。
すごくゆっくりなペースで1時間ぐらい。住宅街を抜けて、川沿いの土手を走ることが多いが、いつも違うコースを走るから、毎回新しい発見があって面白い。夏場は日中の日差しに耐えられないので、日が落ちた夕方以降に走ることが多い。秋になれば、涼しい風が吹き、日差しも和らいで、絶好のジョギングシーズンになる。
他の人のブログを読んでいると、たまに「書くネタがない」という悩みを抱えていて、記事を書いている人がいる。別にそれは構わないのだが、私は「書くネタがない」ということが全く無い。
むしろ書きたいことは溜まる一方で、書くためのまとまった時間を取ること、あるいは書くための気力をコントロールできないことに悩まされている。
ジョギングをしていると、書きたいテーマが降りてくる
私が書くネタに困らないのは、ジョギングの習慣が非常に大きい。なぜなら、ジョギングをしていると、書きたいテーマがポンポン降りてくるからだ。1時間走ると、大体2、3個のネタが降りてくる。
私は大体週に多くて3記事しか書かないので、日を追うごとにブログの下書きに後で書くためのタイトルだけの記事がストックされていく(書いていてつまらなかったボツネタもたくさんあるのだが…)。
なぜジョギングをしていると書きたいテーマが浮かんでくるのか?その相関関係はよくわからない。
しかし、想像するに、適度な運動というのは脳を活性化させて、いろいろなアイデアを浮かびやすくするのではないか、と感じている。加えて、私はラジオを聴きながら走っているので、その番組の内容から派生して書きたいことが浮かんでくることも多い。それも、脳が活性化しているから、連想や発想につながりやすいのだと思っている。
物書きにとって必要な資質とは? 「集中力」と「持続力」
物書きでジョギングを趣味にしている人は多い。真っ先に思い浮かぶのは村上春樹だ。
彼はジョギング好きが昂じて、何度もマラソンに出場している。アテネのマラソンコースも走ったことがあるそうだ。小説を書くという孤独で反復的な作業とジョギングは、非常に相性が良いらしい。
村上春樹は走ることについては、いろいろ思うことがあるらしく、本を一冊書いている。
この本の中で村上春樹は、「小説家にとって必要な資質とは何か」について語っている。それは、まず「才能」。そして「集中力」次いで「持続力」であると言い、特に集中力と持続力については次のように書いている。
このような能力(集中力と持続力)はありがたいことに才能の場合とは違って、トレーニングによって後天的に獲得し、その資質を向上させていくことができる。毎日机の前に座り、意識を一点に注ぎ込む訓練を続けていれば、集中力と持続力は自然に身についてくる。(中略)
これは日々ジョギングを続けることによって、筋肉を強化し、ランナーとしての体型を作り上げていくのと同じ作業である。
この二点は、長編小説家にとってというだけではなくて、物を書く人間には大抵の場合重要な資質だろうと思う。特に、仕事をしながらブログを書いている者にとって、仕事が終わって帰宅してから寝るまでの短い時間の間に書かなければいけないという制約は、「集中力」がなければ成り立たないし、良好なブログ運営をしていくには「持続力」が欠かせない。
実りある人生は健康な身体なしにはあり得ない
我々現代人は、便利さにかまけて、身体を使うことをしないでも生活できるようになってしまった。しかしながら、適度な運動というのは、健康な身体を維持する上で当然必要になってくる。
私はどちらかというと、健康な身体の維持が第一の目的であって、ブログのことは二の次三の次だ。
一日中家の中に閉じこもって書くブログよりも、外に出て良い空気を吸って、いろいろなものを見たり触れたり感じたりして書くブログの方が健全なのは間違いない。
「書くネタがない」人は、うーんうーんと部屋の中で唸るのではなく、ランニングシューズを履いて、家の周りをちょっと走ってみてはどうだろうか。